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ChatGPT・Gemini・ClaudeにExcel関数を聞いたら全問正解だった|差がついたのは「旧バージョンへの気配り」だけ

この記事は に運営者が実際に検証した内容に基づきます。


「仕事タスク実測」シリーズの第2弾です。第1弾の会議の要約対決では、3社とも要点を満点で押さえていたものの、1社だけ書き起こしにない内容を書き足していました。今回のお題はExcelの関数です。会議要約のような「答えに幅がある」タスクとは違い、関数の正誤は機械的に採点できます。3社が本当に同じ実力なのか、採点基準つきで検証しました。

検証の条件

  • 検証日: 2026-08-26〜27(ChatGPT・Geminiは26日、Claudeは日をまたいで27日に実施)
  • 使用モデル: ChatGPT(ログインなしの既定モデル)、Gemini(Flash)、Claude(Sonnet 5)
  • 3社に投げた依頼文(一字一句同一)

Excelで売上管理表を作っています。A列に日付、B列に担当者名、C列に商品カテゴリ、D列に売上金額、E列にステータス(「確定」または「キャンセル」の文字列)が入っていて、データは2行目から100行目まであります。次の5つを求める関数をそれぞれ教えてください。 ①ステータスが確定の売上合計 ②担当者が佐藤で、かつステータスが確定の売上合計 ③カテゴリごとの件数を数える方法 ④売上金額の上位3件の合計 ⑤担当者名の一覧を重複なしで取り出す方法

採点基準は各問2点満点の計10点です。範囲指定が課題文の2〜100行と一致しているか、SUMIFSの第1引数が合計範囲になっているかなど、構文の正確さで機械的に判定しています。

結論から

  1. 3社とも10点満点でした。引数の順序も、範囲指定の2〜100行も完全に一致していました。
  2. ハルシネーション(存在しない関数や誤った引数順)も3社ともゼロでした。
  3. 差がついたのは問5(UNIQUE関数)への答え方です。3社ともUNIQUEがExcel 365・2021以降限定の関数であることには触れていましたが、旧バージョンでも実際に使える代替(重複の削除機能・ピボットテーブルなど)を添えたのはGeminiとClaudeだけでした。ChatGPTの追加提案はFILTER関数との組み合わせで、これも365限定の機能なので旧環境の代替にはなっていません。さらにClaudeだけは「ピボットテーブルの作り方も説明できます」と次の一手を自分から提案していました。

ChatGPTの場合

問1〜4はいずれも採点基準どおりの数式で満点でした。

①=SUMIF(E2:E100,"確定",D2:D100)
②=SUMIFS(D2:D100,B2:B100,"佐藤",E2:E100,"確定")
③=COUNTIF(C2:C100,G2)
④=SUM(LARGE(D2:D100,{1,2,3}))

問5は=UNIQUE(B2:B100)とした上で「Excel 365 / Excel 2021以降なら」とバージョンに言及していました。ただし旧バージョン向けの代替は提示されず、代わりに空白セルを除外する=UNIQUE(FILTER(B2:B100,B2:B100<>""))が追加されていましたが、これもUNIQUE自体が使える環境が前提の機能です。全体を通して見出しと数式をコードブロックで並べるだけの構成で、説明文は各問1〜2行程度と3社の中で最も簡潔でした。

Geminiの場合

冒頭で「非常に実践的で素晴らしいですね!」とねぎらいの一文が入り、3社の中で最も前置きが丁寧でした。数式自体は他社と同じ内容です。

①=SUMIF(E2:E100, "確定", D2:D100)
②=SUMIFS(D2:D100, B2:B100, "佐藤", E2:E100, "確定")
③=COUNTIF(C2:C100, "家電")
④=SUM(LARGE(D2:D100, {1,2,3}))

問2では「合計対象の範囲を最初に指定するのがポイントです」とSUMIFSの構文上の注意点まで自主的に補足していました。問5は=UNIQUE(B2:B100)に「Excel 2021以降またはMicrosoft 365をお使いの場合は」と言及した上で、「旧バージョンのExcel(2019以前)をお使いの場合」として「重複の削除」機能とピボットテーブルという実際に使える代替を明示していました。各問に「解説:」という欄を設けて数式の意味を一文で補足しており、3社の中で説明量は最多でした。

Claudeの場合

数式は他社と同じ内容に加え、問4だけ2パターンを提示していました。

①=SUMIF(E2:E100,"確定",D2:D100)
②=SUMIFS(D2:D100,B2:B100,"佐藤",E2:E100,"確定")
③=COUNTIF(C2:C100,"食品")
④=SUMPRODUCT(LARGE(D2:D100,{1,2,3}))
 または =SUM(LARGE(D2:D100,1),LARGE(D2:D100,2),LARGE(D2:D100,3))

問5は=UNIQUE(B2:B100)に「Microsoft 365やExcel 2021以降なら」と言及した上で、「古いバージョン(UNIQUEが使えない場合)は、「データ」タブ→「重複の削除」機能を使うか、フィルターオプションの「重複するレコードは無視する」を使う方法があります」と旧環境向けの代替を2つ提示していました。さらに回答の最後で「担当者×カテゴリなど複数軸で集計したくなることが多いので、慣れてきたらピボットテーブルに切り替えると管理が楽になります。必要であれば作り方も説明します」と、聞かれていない次の一手まで自分から提案していました。説明量はChatGPTより一歩踏み込み、Geminiほどは長くない中間的な分量でした。

比較表

項目ChatGPTGeminiClaude
得点10/1010/1010/10
バージョン言及(問5)ありありあり
旧版向け代替の提示なし(365限定機能のみ追加)あり(重複の削除・ピボット)あり(重複の削除・フィルターオプション)
能動的な追加提案なしなしあり(ピボットの作り方を提案)
説明量最少最多中間

使い分け

数式の正しさだけを求めるなら3社に差はありません。関数を素早くコピーしたいだけなら、説明が最小限のChatGPTが手早く済みます。関数の意味まで理解しながら進めたいなら、解説欄つきで丁寧なGeminiが向いています。旧バージョンのExcelが社内に残っている環境で、代替手段まで含めて相談したいなら、Claudeが次の作業まで見据えた提案をしてくれる分、頼りになります。

まとめ

今回のように仕様が明確な技術的な質問では、3社とも正しさで差はつきませんでした。差が出るとすれば、それは正誤ではなく「聞いていないことにどこまで気を配るか」という部分です。ただしこれは依頼文に列や範囲を具体的に書いたからこその結果でもあります。表構成が曖昧な実務では、A列からE列までの役割や集計範囲をあらかじめ具体的に伝えることが、3社共通で回答の精度を上げるコツになりそうです。

第1弾の会議の要約対決、あわせてビジネスメール完全ガイドもご覧ください。

本記事で使用した課題は検証のために設計したものです。検証日は2026年8月26日〜27日です。