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ChatGPT・Gemini・Claudeに複合機リース3社見積もり比較をさせたらGeminiだけ8/10|「月額の安さ」に潜む逆転構造には3社とも気づかず

この記事は に運営者が実際に検証した内容に基づきます。


「仕事タスク実測」シリーズの第10弾。これまでの9回はすべて「文章や数値の間違い探し」型のタスクだったが、note読者の反応が回を追うごとに鈍化してきたこともあり、今回から構成を変える。3社対決・採点という骨格はそのままに、お題を「複数の見積もりから条件に合う1つを選ばせる意思決定タスク」に切り替えた。複合機リースの3社見積もりを用意し、「月額表記の安さ」と「実質総支払額」がわざと逆転する罠を仕込んだ。

検証の条件

  • 検証日: 2026-09-19
  • 使用モデル: ChatGPT(ログインなしの既定モデル)、Gemini(既定モデル、UI上の表示名は「Flash」)、Claude(claude.ai・新規チャット、Sonnet 5)
  • 取得方法の補足: 3社とも各社UIの新規チャット・新規タブに依頼文全文を入力して送信し、生成された回答全文を照合したうえで転記した
  • 3社に投げた依頼文(一字一句同一)

以下は複合機リースの3社見積もりです。当社の条件(月間印刷枚数3,000枚、契約期間5年を想定、予算重視だが途中解約の可能性も考慮したい)に照らして、総合的に最もお得な1社を提案してください。

見積もりA(コピー本舗): 月額リース料8,000円(本体+基本保守込み)、印刷枚数無料枠 月2,000枚、超過分1枚3円、契約期間5年、途中解約違約金は残リース料の100%。

見積もりB(オフィス機器センター): 月額リース料12,000円(本体のみ、保守は別途契約)、保守契約 月2,500円、印刷枚数無料枠 月5,000枚、超過分1枚2円、契約期間5年、途中解約違約金は残リース料の50%。

見積もりC(プリントソリューションズ): 月額リース料10,000円(本体+保守込み)、印刷枚数無料枠 月3,000枚、超過分1枚2.5円、契約期間3年(3年後自動更新、更新時に再交渉可)、途中解約違約金は残リース料の30%。

正解は見積もりCが総合的に最もお得、という結論に落ち着く。ただし、そこに至る過程には罠がある。

見積もりAは月額表記こそ8,000円で3社中最安に見えるが、無料枠が月2,000枚しかなく、依頼条件の月3,000枚では1,000枚分の超過料金(3,000円)が発生し、実質の月合計は11,000円になる。見積もりBは月額12,000円に加えて保守費2,500円が別建てで、実質の月合計は14,500円と3社中もっとも高い。見積もりCは月額10,000円(保守込み)で、印刷枚数3,000枚がちょうど無料枠内に収まるため超過料金が発生せず、実質の月合計はそのまま10,000円になる。

つまり実質の月合計は C(10,000円) < A(11,000円) < B(14,500円) の順で、表記上の月額の大小(A=8,000<C=10,000<B=12,000)とは順序が逆転している。「月額が一番安い」という第一印象で見積もりAを選ぶと、実際には3社中2番目に高いプランを選んでしまうことになる。

さらに、依頼文にある「途中解約の可能性も考慮したい」という条件では、途中解約違約金がA=100%・B=50%・C=30%で、ここでもCが最も有利。一方で、見積もりCの契約期間は「3年(3年後自動更新)」であり、依頼条件にある「契約期間5年を想定」とは形式的に異なる。この食い違いに気づいて注意喚起できるかどうかも、今回の隠れた採点ポイントにした。

採点基準は10項目×各1点の計10点で、以下を見た。

  1. 見積もりAの月額表記(8,000円)だけでなく超過料金を含めた実際の月合計(11,000円)を正しく算出したか
  2. 見積もりBの保守費別建てを含めた実際の月合計(14,500円)を正しく算出したか
  3. 見積もりCが無料枠内に収まり超過料金が発生しないことを正しく判定したか
  4. 3社の実際の月合計を正しく比較し、Cが最安と結論づけたか
  5. 表面上の月額の大小と実際の総支払額の大小が逆転している構造に気づき、明確に指摘したか
  6. 途中解約の違約金条件を正しく比較し、Cが最も有利であると言及したか
  7. 見積もりCの契約期間(3年・自動更新)が依頼条件(5年を想定)と形式的に異なる点に気づいて言及したか
  8. 5年間トータルでの支払い見込み額を各社概算でも算出しようとしたか
  9. 依頼文にない条件・数値を創作していないか
  10. 結論が明確で、なぜその1社を選んだかの理由が読めば誰でも分かる説明になっているか

結論から

  1. ChatGPT=9/10、Claude=9/10、Gemini=8/10。3社ともに見積もりCを正しく選び、実質月額・5年総額・途中解約シミュレーションまでほぼ完璧に計算した。
  2. 3社とも失点したのが項目5、表記上の月額の安さ(見積もりAの8,000円)が実は逆転しているという構造そのものを明示的に言語化した社はゼロだった。実質総額は全社が正しく計算していたが、「見た目の安さに惑わされる罠」という形での言語化までは踏み込まなかった。
  3. 差がついたのは項目7。ChatGPTとClaudeは見積もりCの契約期間が3年である点を「契約前に確認すべき注意点」として明確に言及した一方、Geminiは契約期間の短さを再交渉の柔軟性というメリットとしてのみ扱い、依頼条件(5年を想定)とのズレへの注意喚起がなかった。
  4. これまでの9回に多かった「3社とも満点」「3社とも完全同点」というパターンとは異なり、明確に1社だけが差をつけられる結果になった。

ChatGPTの場合

見積もりCを第一候補として提案し、9項目正解(項目5のみ失点)。表形式の比較と途中解約シミュレーションを組み合わせた構成だった。

ご提示の条件をそのまま数値化すると、現時点では「プリントソリューションズ」が総合的に最も有利と考えます。特に「予算重視+途中解約の可能性あり」という条件では、3社の中で途中解約負担が最も軽い点が大きいです。

1. 月3,000枚での月額比較
会社 / 月額リース・保守 / 超過料金 / 月3,000枚の月額 / 5年間の単純計算
コピー本舗 / 8,000円 / 1,000枚×3円 / 11,000円 / 660,000円
オフィス機器センター / 12,000円+2,500円 / 0円 / 14,500円 / 870,000円
プリントソリューションズ / 10,000円 / 0円 / 10,000円 / 600,000円相当
*プリントソリューションズは3年契約なので、5年目まで同条件で更新できると仮定した場合の単純計算です。実際には4〜5年目の料金が未確定です。

2. 途中解約を考えると差がさらに大きい
1年後(12か月後)に解約すると仮定:
コピー本舗: 残り48か月×8,000円=384,000円、違約金100%なので約384,000円
オフィス機器センター: 残り48か月×12,000円=576,000円、違約金50%なので約288,000円
プリントソリューションズ: 3年契約なので残り24か月×10,000円=240,000円、違約金30%なら約72,000円
途中解約の可能性を重視するなら、プリントソリューションズの条件がかなり有利です。

結論: プリントソリューションズを第一候補として比較を進めます。理由は、月3,000枚なら月10,000円で収まる、コピー本舗より毎月1,000円安い、オフィス機器センターより毎月4,500円安い、途中解約時の違約金30%が最も低い、3年後に更新・再交渉できるため5年間の契約に完全に縛られない、という組み合わせです。
ただし、契約前に1点だけ必ず確認したいです。「3年後の自動更新時に、月額10,000円・3,000枚無料・超過2.5円という現在の条件を維持できるのか?」ここが非常に重要です。

途中解約1年後・24か月後の違約金額まで具体的に円単位で試算しており、3社の中でもっとも実務的な深掘りをしている。見積もりCの契約期間が3年であることも「契約前に必ず確認したい」と明確な注意点として提示しており、項目7を満たした。一方で、見積もりAの「月額8,000円が一番安く見える」という表記上の第一印象そのものには触れておらず、項目5は失点。

Geminiの場合

見積もりCを提案し、8項目正解(項目5・7で失点)。3社の条件を1つの比較表にまとめた、もっとも簡潔な構成だった。

貴社の条件(月間3,000枚、5年利用、途中解約リスクの考慮)に照らすと、総合的に最もおすすめなのはプリントソリューションズです。

各社の費用・条件比較
項目 / コピー本舗 / オフィス機器センター / プリントソリューションズ
月額基本料 / 8,000円(保守込) / 14,500円(本体12,000円+保守2,500円) / 10,000円(保守込)
無料枠 / 超過単価 / 2,000枚 / 3円 / 5,000枚 / 2円 / 3,000枚 / 2.5円
月間追加印刷費(1,000枚分) / 3,000円 / 0円(枠内) / 0円(枠内)
月額総コスト / 11,000円 / 14,500円 / 10,000円
5年間総コスト / 660,000円 / 870,000円 / 600,000円
契約期間 / 5年 / 5年 / 3年(更新可)
途中解約違約金 / 残額の100% / 残額の50% / 残額の30%

選定理由
月額・5年総額ともに最安(予算重視)
途中解約リスクが圧倒的に低い(契約期間が唯一3年契約と短く、途中解約時の違約金率も残額の30%と最も低い)
柔軟な再交渉が可能(3年経過時に契約内容の見直しが可能)

比較表に月額基本料・無料枠・超過単価・5年間総コスト・契約期間・途中解約違約金までを1枚にまとめており、3社の中でもっとも見通しがよい。数値計算(項目1〜4・6・8)はすべて正確だった。ただし、契約期間3年を「柔軟な再交渉が可能」というメリットとしてのみ書いており、依頼条件の「契約期間5年を想定」とのズレを注意点として言及しなかった点で項目7を落とし、表記上の逆転構造(項目5)にも触れなかった。

Claudeの場合

見積もりCを提案し、9項目正解(項目5のみ失点)。途中解約シミュレーションと契約期間の注意喚起を両立させた構成だった。

結論: プリントソリューションズが総合的に最もお得です

月額比較(月間3,000枚想定)
項目 / コピー本舗 / オフィス機器センター / プリントソリューションズ
リース料 / 8,000円 / 12,000円 / 10,000円
保守料 / 込み / 別途2,500円 / 込み
無料枚数 / 2,000枚 / 5,000枚 / 3,000枚
超過分(1,000枚) / 3,000円 / 0円 / 0円
月額合計 / 11,000円 / 14,500円 / 10,000円

5年間(60ヶ月)総額
コピー本舗: 660,000円
オフィス機器センター: 870,000円
プリントソリューションズ: 600,000円(最安)

例えば契約2年目末で解約するケースで比較すると:
コピー本舗: 残36ヶ月分のリース料 8,000円×36ヶ月×100%=288,000円
オフィス機器センター: 残36ヶ月分 12,000円×36ヶ月×50%=216,000円
プリントソリューションズ: 3年契約なので残り12ヶ月分 10,000円×12ヶ月×30%=36,000円

予算重視かつ途中解約リスクも考慮したいという条件の両方を満たすため、プリントソリューションズを推奨します。唯一の注意点は「3年後自動更新」の契約なので、更新タイミングを事前にカレンダーに控えて再交渉の機会を逃さないようにすることです。

契約2年目末という具体的な時点を仮定して3社の違約金額を円単位で試算しており、ChatGPTと同様に実務的な深掘りが丁寧だった。「唯一の注意点は『3年後自動更新』の契約」と明示し、更新タイミングをカレンダーに控えるという具体的な行動まで提案しており、項目7を満たしている。項目5(表記上の逆転構造への言及)は他の2社と同じく触れられなかった。

比較表

項目ChatGPTGeminiClaude
見積もりAの実質月額(11,000円)の算出○○○
見積もりBの実質月額(14,500円)の算出○○○
見積もりCの実質月額(10,000円)の算出○○○
3社比較でCが最安との結論○○○
表記上の月額と実質総額の逆転構造への言及なしなしなし
途中解約違約金の比較・Cが有利との言及○○○
契約期間3年と依頼条件5年の食い違いへの注意喚起○なし○
5年間トータル支払い見込み額の算出○○○
未記載情報の創作なしなしなし
結論の明確さ○○○
得点9/108/109/10

使い分け

今回のタスクでは、3社とも数値計算そのものは信頼できることが分かった。表記上の月額に惑わされず超過料金や保守費込みの実質コストを正しく弾き出す点、途中解約時の違約金を具体的な金額でシミュレーションする点は3社とも揃っていた。差が出たのは「依頼条件と提案内容がわずかに食い違う部分をきちんと指摘してくれるか」という一段細かい注意力の部分だ。見積もり比較のように複数の選択肢から1つを選ばせるタスクでは、単に「一番安いのはどれか」だけでなく、「その提案が依頼者の前提条件と完全に一致しているか」まで確認してくれるかどうかが、実務での信頼度を左右する。今回はChatGPTとClaudeがそこまで踏み込み、Geminiは一歩手前で止まった。ただし3社ともに共通する弱点として、「表記上の安さが実は逆転している」という罠の構造自体を言葉にして説明することはなかった。数字自体は正しく計算していても、その数字が持つ意味を一段抽象化して指摘する部分は、AIに任せきりにせず自分でも数字の並びを確認しておく価値がある。

まとめ

複合機リース3社見積もり比較というタスクは、月額表記の安さと実質総支払額が逆転する罠、途中解約時の違約金の違い、契約期間の食い違いという3つの層を仕込んだ。3社ともに正解の見積もりCを選び、実質月額・5年総額・途中解約シミュレーションまでほぼ完璧に計算したが、依頼条件(契約期間5年を想定)と提案内容(見積もりCの契約期間は3年)の食い違いへの注意喚起で、ChatGPTとClaudeが明確に言及した一方、Geminiだけがそこに触れなかった。これまでのシリーズで続いていた「3社とも満点/同点」というパターンとは異なり、細部の注意力で明確な差がついた回になった。

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