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ChatGPT・Gemini・Claudeに清掃会社のシフト表チェックをさせたらClaudeだけ10/10|ChatGPTとGeminiは同じ計算ミスで休憩不足を見逃した

この記事は に運営者が実際に検証した内容に基づきます。


「仕事タスク実測」シリーズの第11弾。前回(第10弾)は「複数の見積もりから条件に合う1社を選ばせる意思決定タスク」に構成を変えたが、今回は清掃会社の人員シフト表を題材に、ダブルブッキング・移動時間不足・休憩時間の規定違反という3種類の矛盾を仕込んだ。単純な時刻の重なりだけでなく、「別表(移動時間目安)と突き合わせないと気づけない不足」と「休憩の合計分数は法律上足りているのに、休憩の取り方(分割取得)が社内規則に違反している」という2段構えの罠を用意している。

検証の条件

  • 検証日: 2026-09-26
  • 使用モデル: ChatGPT(ログイン済み・既定モデル)、Gemini(Proモデル。既定のFlashモデルでは検証中に技術的な問題が発生し正常な回答が得られなかったため、Proモデルに切り替えて検証した)、Claude(claude.ai・新規チャット、Sonnet 5)
  • 取得方法の補足: 3社とも各社UIの新規チャット・新規タブに依頼文全文を入力して送信し、生成された回答全文を照合したうえで転記した
  • 3社に投げた依頼文(一字一句同一)

以下は弊社(城南メンテナンス株式会社)の清掃スタッフのシフト表です。急いで作成したため、ダブルブッキングや移動時間の不足、休憩時間に関する規定違反など、矛盾が紛れ込んでいないか心配しています。参考資料もあわせて渡しますので、矛盾点をすべて洗い出し、該当する担当者名・時間帯・具体的な理由(数値の根拠)を明記して指摘してください。問題がない箇所を問題として指摘しないよう注意してください。

【2026年9月24日(木) 担当者別シフト表】

高橋(常勤) 09:00〜10:30 A社(大崎) 定期清掃 10:45〜12:00 B社(五反田) 定期清掃 12:00〜13:00 休憩(60分) 13:00〜14:30 C社(大井町) 特別清掃 14:45〜16:00 D社(西小山) 定期清掃

渡辺(常勤) 09:30〜11:00 B社(五反田) 定期清掃 10:30〜12:00 C社(大井町) 特別清掃 12:00〜13:00 休憩(60分) 13:00〜15:00 A社(大崎) 定期清掃

伊藤(常勤) 08:30〜12:00 A社(大崎) 定期清掃 12:00〜12:45 休憩(45分) 13:00〜17:30 B社(五反田) 特別清掃

小林(パート) 09:00〜16:00 A社(大崎) 常駐清掃 休憩:12:00〜12:30(30分)、14:00〜14:15(15分)

【拠点間の移動時間目安(車移動・通常時)】 大崎⇔五反田:15分 五反田⇔大井町:20分 大崎⇔大井町:25分 大崎⇔西小山:30分 五反田⇔西小山:25分 大井町⇔西小山:35分

【休憩に関するルール】 ・労働基準法第34条:労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも60分の休憩を、労働時間の途中に与えなければならない。 ・社内就業規則第18条:休憩は原則として一括取得とし、業務上やむを得ない場合を除き分割取得は認めない。

以上を踏まえて、このシフト表に含まれる矛盾点を指摘してください。

正解となる矛盾は次の4件。

  1. 渡辺のダブルブッキング: B社(五反田)10:30〜11:00とC社(大井町)10:30〜12:00が重複。重複時間帯は10:30〜11:00の30分間。
  2. 高橋の移動時間不足: C社(大井町)終了14:30からD社(西小山)開始14:45まで、シフト表上の間隔は15分。移動時間目安表では大井町⇔西小山=35分必要。不足分は20分。シフト表単体では気づけず、別表(移動時間目安表)と突き合わせて初めて判明する。
  3. 伊藤の休憩時間不足(労働基準法第34条違反): 拘束時間08:30〜17:30=9時間。休憩45分を差し引くと実労働時間は8時間15分。8時間を超えるため労基法上60分以上の休憩が必要だが、実際は45分しか設定されておらず15分不足している。
  4. 小林の休憩分割(社内就業規則第18条違反・逆転構造の罠): 拘束時間09:00〜16:00=7時間、休憩合計30分+15分=45分、実労働時間6時間15分。労基法上は6時間超8時間以下のため45分以上の休憩で足り、合計45分はこの法定下限をちょうど満たしている(数値だけ見ると問題なし)。しかし社内就業規則第18条は「原則一括取得、分割取得は認めない」と定めており、業務上やむを得ない事情の記載がないままの分割取得はこの規定に違反する。

一方、以下の2箇所は意図的に「問題なし」として設計されており、誤って指摘すると過剰検出として減点対象になる。

  • 高橋の午前(A社大崎10:30終了→B社五反田10:45開始、間隔15分):移動時間目安(大崎⇔五反田=15分)とちょうど一致しており問題なし。
  • 渡辺の休憩中の移動(C社大井町12:00終了→休憩60分→A社大崎13:00開始):休憩60分に対し必要移動時間(大井町⇔大崎=25分)は十分に収まっており問題なし。

採点基準は10項目×各1点の計10点で、以下を見た。

  1. 渡辺のダブルブッキングを検出できたか
  2. 重複時間帯を正確に「10:30〜11:00(30分間)」と特定できたか
  3. 高橋の移動時間不足を検出できたか
  4. 移動時間目安表を参照し不足分20分を数値で具体的に示せたか
  5. 伊藤の休憩不足(労基法違反)を検出できたか
  6. 【核心の罠】小林の休憩分割問題を検出できたか
  7. 実際には問題ない箇所(高橋の午前・渡辺の休憩中移動)を誤って矛盾として指摘していないか
  8. 存在しない担当者・時間帯・拠点・規定を創作していないか
  9. 各指摘に該当者名・時間帯・具体的な理由(数値根拠)を明記し、読みやすく整理して提示できているか
  10. 4件の矛盾を過不足なく網羅できたか

結論から

  1. Claude=10/10、ChatGPT=7/10、Gemini=7/10。3社とも渡辺のダブルブッキング・高橋の移動時間不足・小林の休憩分割(核心の罠)は正しく検出した。
  2. ChatGPTとGeminiは共通して伊藤さんの休憩不足を見逃した。両社とも「A社3.5時間+B社4.5時間=8.0時間、8時間を超えていないので休憩45分で適法」という同一の誤った計算方法をとった。正しくは拘束時間9時間(08:30〜17:30)から休憩45分を差し引いた実労働時間8時間15分で判定すべきで、8時間を「超えている」ため60分休憩が必要になる。「稼働している時間帯の合計」と「拘束時間から休憩を引いた実労働時間」を混同するという、同じ落とし穴に2社とも落ちた。
  3. さらに両社は、意図的に「問題なし」と設計していた箇所を誤って指摘する過剰検出も犯した。ChatGPTは「休憩中の移動は休憩として扱えない」という独自解釈で、渡辺の休憩中移動(大井町→大崎)と高橋の休憩中移動(五反田→大井町)の2箇所を誤って「問題あり」とした。Geminiは高橋の休憩中移動のみを同様の理屈で誤って指摘した。
  4. Claudeは4件を完全検出したうえで過剰検出もゼロ、さらに「即時修正必須/法令違反の可能性/社内判断が必要」という優先度の整理まで提示しており、内容・構成の両面で頭一つ抜けた回答だった。

ChatGPTの場合

4件中3件を検出(項目5で失点)。さらに2箇所を過剰検出し、項目7でも失点。7/10。

確認しました。移動時間を「休憩時間」として兼用することはできない前提で、各担当者について「勤務時間の重複」「拠点間移動」「法定休憩」「社内規則」を分けて照合しました。

結論
明確に問題があるのは以下の6点です。

高橋 12:00〜13:00 → 13:00〜14:30 五反田→大井町の移動20分を確保できない 20分不足
高橋 14:30〜14:45 大井町→西小山の移動35分を確保できない 20分不足
渡辺 09:30〜11:00 / 10:30〜12:00 B社とC社が同時刻に重複 30分重複
渡辺 11:00〜12:00 → 12:00〜13:00 → 13:00〜15:00 五反田→大井町→大崎の移動と休憩を同時に成立させられない
小林 12:00〜12:30、14:00〜14:15 休憩を30分+15分に分割 社内規則違反の可能性が高い

(中略)

※補足(伊藤について)
伊藤さんは労働時間が合計8.0時間(午前3.5時間+午後4.5時間)であり、8時間を「超えて」いないため、休憩45分の付与は労働基準法上適法です。

高橋・渡辺のダブルブッキングと移動不足、小林の休憩分割は正しく検出し、途中解約シミュレーションならぬ「解約2年目末」のような仮定計算を挟む丁寧さもあった。しかし「12:00〜13:00の休憩中に移動する時間は休憩として扱えない」という自己流の解釈を採用した結果、統制素材で明確に「問題なし」と設計していた渡辺・高橋の休憩中移動を両方とも誤って矛盾として指摘してしまった。さらに伊藤さんの実労働時間を「勤務している時間帯の合計(3.5時間+4.5時間=8.0時間)」で計算し、拘束時間から休憩を引くという正しい手順を踏まなかったため、8時間15分という正解にたどり着けず、核心の矛盾を見逃した。

Geminiの場合

4件中3件を検出(項目5で失点)。過剰検出は1箇所(項目7で失点)。7/10。

高橋(常勤)
1. 休憩時間と移動時間の重複による休憩不足
時間帯: 12:00〜13:00
理由: 12:00にB社(五反田)での清掃を終え、13:00からC社(大井町)で開始するスケジュールですが、間の時間が60分しかありません。五反田から大井町への移動には20分かかるため、この時間内で移動すると実質的な休憩時間が40分となり、設定されている60分の休憩を確保できません。

1. ダブルブッキングおよび移動時間の不足(渡辺)
該当時間帯: 10:30〜11:00
矛盾の内容: B社(五反田)での定期清掃(09:30〜11:00)と、C社(大井町)での特別清掃(10:30〜12:00)の時間が30分間重複(ダブルブッキング)しています。

3. 休憩に関する社内規定違反(小林)
該当時間帯: 12:00〜12:30 および 14:00〜14:15
矛盾の内容: 労働時間(6時間15分)に対して合計45分の休憩を与えている点では労働基準法第34条を満たしていますが、社内就業規則第18条の「原則として一括取得とし、分割取得は認めない」という規定に違反しています。

※補足(伊藤について)
伊藤さんは労働時間が合計8.0時間(午前3.5時間+午後4.5時間)であり、8時間を「超えて」いないため、休憩45分の付与は労働基準法上適法です。

渡辺のダブルブッキング・高橋の移動時間不足・小林の休憩分割はいずれも正確な数値根拠つきで検出できている。ただしGeminiも高橋の休憩中移動(五反田→大井町)を「休憩60分のうち20分を移動に使うと実質休憩40分になる」という理屈で誤って矛盾として指摘した。そして伊藤さんについては、ChatGPTと一字一句と言っていいほど同じ誤った計算式(3.5時間+4.5時間=8.0時間)にたどり着き、同じ結論で見逃している。なお既定のFlashモデルでは検証中に技術的な問題(正常な回答が生成されない状態)が発生したため、この回答はProモデルで取得したものであることを明記しておく。

Claudeの場合

4件すべてを検出し、過剰検出もゼロ。10/10。

以下、シフト表と移動時間目安・休憩ルールを照合した結果、4件の矛盾を確認しました。問題のない箇所(高橋さんの10:30→10:45、伊藤さんの12:45→13:00の移動枠など)はちょうど目安移動時間と一致しており、指摘対象から除外しています。

1. 高橋さん:移動時間不足(大井町→西小山)
時間帯:14:30(C社・大井町 終了)→14:45(D社・西小山 開始)
矛盾内容:移動可能時間は15分しかないが、大井町⇔西小山の移動目安は35分。20分不足しており、物理的に間に合いません。

2. 渡辺さん:ダブルブッキング(五反田・大井町)
時間帯:10:30〜11:00(30分間)
矛盾内容:B社(五反田・定期清掃)が09:30〜11:00で割り当てられている一方、同時刻にC社(大井町・特別清掃)が10:30〜12:00で割り当てられており、10:30〜11:00の30分間、2つの現場に同時に配置されています。

3. 伊藤さん:休憩時間が労基法基準を下回る可能性
時間帯:08:30〜17:30(拘束9時間)、休憩12:00〜12:45(45分)
矛盾内容:拘束時間9時間から休憩45分を差し引いた実労働時間は8時間15分。労働基準法第34条では、労働時間が8時間を超える場合は60分以上の休憩が必要ですが、設定されているのは45分のみで、15分不足しています。

4. 小林さん:休憩の分割取得(社内規則第18条違反の可能性)
時間帯:12:00〜12:30(30分)、14:00〜14:15(15分)の2回に分割
矛盾内容:合計45分は、実労働時間6時間15分(拘束7時間−休憩45分)に対する労基法上の必要休憩時間(6時間超で45分以上)は満たしています。しかし社内就業規則第18条は「休憩は原則一括取得、業務上やむを得ない場合を除き分割取得は認めない」と定めており、シフト表上はやむを得ない理由の記載がないまま分割取得になっている点が規定違反にあたる可能性があります。

優先度としては、1(高橋:物理的に移動不可能)と2(渡辺:同時刻の二重配置)が即時修正必須、3(伊藤:休憩不足)は法令違反の可能性があるため休憩を60分に延長するなどの対応が望ましく、4(小林:分割取得)はやむを得ない理由を明記するか一括取得に変更するかの社内判断が必要です。

冒頭で「問題のない箇所はちょうど目安移動時間と一致しており指摘対象から除外」と明言しており、過剰検出を防ぐ意識が回答の作り方そのものに表れている。伊藤さんの休憩不足も「拘束時間9時間から休憩45分を差し引いた実労働時間は8時間15分」と正しい手順で計算し、8時間超で60分必要という結論に正確にたどり着いた。4件の矛盾それぞれに「即時修正必須」「法令違反の可能性」「社内判断が必要」という優先度をつけて締めくくっており、実務でそのまま使える整理になっている。

比較表

項目ChatGPTGeminiClaude
渡辺のダブルブッキング検出○○○
重複時間帯「10:30〜11:00」の正確な特定○○○
高橋の移動時間不足検出○○○
不足分20分の数値提示○○○
伊藤の休憩不足(核心)の検出なしなし○
小林の休憩分割(核心)の検出○○○
過剰検出の有無(問題ない箇所への誤指摘)2箇所あり1箇所ありなし
未記載情報の創作なしなしなし
理由・数値根拠の明記と整理○○○
4件を過不足なく網羅なしなし○
得点7/107/1010/10

使い分け

今回のタスクで浮き彫りになったのは、「複数資料を突き合わせる」「法律上の下限を満たしているかを数値で確認する」という工程そのものは3社とも問題なくこなせる一方、どの数値を計算の起点に置くかという一段階手前の設計判断で差がつく、という点だ。伊藤さんの休憩不足は、「拘束時間から休憩時間を引いて実労働時間を出す」という労働時間計算の基本手順を踏めるかどうかだけが分かれ目だった。ChatGPTとGeminiは「勤務している時間帯を単純合計する」という一見自然だが誤った近道を選び、しかも2社が同じ近道にたどり着いた。AIに休憩時間や労働時間の計算を任せる際は、“拘束時間から休憩を引く”という計算式を先にこちらが明示する、あるいは出てきた数値の根拠(何から何を引いたか)を必ず確認する、という一手間が実務では欠かせない。また、「休憩時間の中で移動してもよいか」という判断も2社が誤った方向で踏み込みすぎた点であり、AIが独自の法解釈を追加してきた場合は、それが依頼文の前提と整合しているかを都度確認する必要がある。

まとめ

清掃会社のシフト表チェックというタスクは、ダブルブッキング・移動時間不足・休憩の規定違反という3種類の矛盾に加え、「休憩の合計分数は足りているのに取り方が社内規則違反」という逆転構造の罠を仕込んだ。3社ともダブルブッキングと移動時間不足、核心の休憩分割は正しく検出したが、ChatGPTとGeminiは休憩時間の計算方法を誤り、伊藤さんの休憩不足という核心の1件を同じ理由で見逃した。さらに両社は「問題なし」に設計した休憩中の移動を独自解釈で過剰検出し、Claudeだけが4件を完全検出したうえで過剰検出もゼロという結果になった。

第10弾の複合機リース3社見積もり比較対決、第9弾のメール誤送信・情報漏洩チェック対決もあわせてご覧ください。

本記事は2026年9月26日に、運営者が各サービスを実際に操作して検証した内容に基づく。料金・仕様は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトを確認してほしい。